一般の学校に通っていた私は、有難いことに友達や先生にも恵まれ、自分が障がい者であることをあまり意識することなく過ごしてきました。初めて“障がい”という壁にぶつかったのは就職活動の時でした。障がいがあることを理由に、いくつもの会社から不採用とされ、悔しい思いをしたのを今でも覚えています。そんな時に出会ったのがスミセイハーモニーでした。正直言うと、入社が決まった時は就職できた喜びと、障がい者として採用されたことへの違和感を感じていた私でしたが、障がい者だから特別に・・ではなく“一人の人間”として苦手なことをお互いにごく自然にカバーし合っているなと感じたときには、すでにその違和感は消えていました。約30名から始まった会社が、いまでは約10倍以上の人数となり企業として大きく成長したんだなと実感しています。これから先、もっと成長していくためには、助け合いながらも努力を惜しまず(障がいに甘えず)一人ひとりが自立していくことが大切だと思っています。
現在は複数のグループをまとめていく総括の仕事をしています。管理職として何ができるのか考える日々です。いまスミセイハーモニーでは当たり前のように手話が使われていますが、入社当時はできないからやらないと思っていた私も、気がつけば手話で会話をしています。自分の可能性を知れた瞬間でもあると同時に、相手を理解しようという気持ちが大きくなった瞬間でもありました。それは今でも常に意識していることです。相手を理解しようと素直に思える人が増えるよう働きかけていくこと、また自分の可能性に気づいてもらえるような環境を作っていくことも、私にできることかなと思っています。年齢が若いから、女性だから、障がいがあるからというような差はスミセイハーモニーにはありません。今後も、皆とともに成長していきたいと思います。
2018年に発足した「従業員代表委員会」を4年間務めました。届けてもらった従業員からの声を委員会で検証し、会社に直接要望を挙げていく「組合」のような働きをする委員会です。職場では上司と部下のようなタテのつながりと、同僚のようなヨコのつながりがあります。この委員会では“横のつながり”の存在でありたいと思い活動していました。同じ職場で働いているからこそ悩みを共有でき、同じ従業員の目線に立っているからこそ理解できることもあると思います。委員会活動で経験したことを活かし、時にはタテのつながり、時にはヨコのつながり、どちらのコミュニケーションも大切に、日々過ごしていきたいと思います。